星を継ぐもの

*星と共に過ごす* とある占い師の日常 

野ばら

野ばら     シューベルト



Sah ein Knab' ein Röslein stehn,
Röslein auf der Heiden,
war so jung und morgenschön,
lief er schnell, es nah zu sehn,
sah's mit vielen Freuden.
Röslein, Röslein, Röslein rot,
Röslein auf der Heiden.






美しい少女は見た 野に咲く赤い薔薇



凛として天を仰ぐ 誇り高いその姿



息をのんで見つめる



薔薇よ



あなたが欲しい



冠をつくって あなたのように なりたいの





薔薇はこう言った



もし私を折るのなら あなたを棘で刺しますよ





憧れが抑えられず



少女は薔薇を折った



彼女の白い指に赤い雫



薔薇は もう黙っていた





どこまでも蒼い空の下



薔薇は匂い咲き誇った






シューベルト「野ばら」リタ・シュトライヒ/ヴェルバ